「酵素」についてのウソ・ホント

「発酵」と「酵素」のちがい

酵素=触媒として機能する分子
発酵(腐敗)=微生物の生命活動

発酵と腐敗は同じ

まず、発酵と腐敗については、同じものと考えていいです。

菌の種類と働き方が違うだけであって、人間から見てそれがイケてるかイケてないかで「発酵」か「腐敗」かが決まっています。

いずれも、微生物(菌・カビ・酵母)が食品を分解する働きで発酵・腐敗が起こっています。

微生物が食事→働き出す→新しい何かが出来あがる

つまり、発酵とは微生物が酸素を使わずにエネルギーを獲得するための代謝活動をいいます。

発酵によるエネルギー獲得のしくみ

発酵=微生物の持っている「酵素」を使って、食べたものを分解していくプロセス

これが、「発酵」と「酵素」の関係です。

 

「酵素」は生物体内における反応のすべてを起こしている。

「酵素」は生物体内における反応のすべてを起こしているのと同時に、

人間の体だけでなく、あらゆる動物・植物・微生物など、すべての生き物に存在し、その生命を支えています。

何万種類ともいわれる酵素も、大きく分ければ「消化酵素」と「代謝酵素」の2種類に分類できます。

消化酵素

例えば、唾液に含まれる消化酵素は炭水化物を分解する性質があり、胃液に含まれる消化酵素はたんぱく質を分解します。

代謝酵素

代謝酵素はアミノ酸やブドウ糖を髪の毛や骨、エネルギーに変える働きがあります。

他にも、

● 体をつくる
● 呼吸や血圧の調整をつかさどる
● 老廃物を排出し、新陳代謝をうながす
● 活性酸素を除去する
● 栄養をエネルギーに変えて体を動かす
● けがや病気の回復を助ける

・・・等あります。

 

酵素種類別の食材一覧

プロテアーゼの多い食品(タンパク質分解酵素)

麹・納豆・塩辛・パイナップル・パパイヤ・いちじく・キウイ・プルーン・りんご・ゴーヤ・メロン・玉ねぎ

アミラーゼの多い食品(でんぷん分解酵素)

大根・キャベツ・山芋・カブ・バナナ・生姜・キウイ・パプリカ・梨

リパーゼの多い食品(脂肪分解酵素)

納豆・味噌・漬物・甘酒・チーズ・アボカド・イチゴ・オレンジ・スイカ・グレープフルーツ・大根・にんじん・ほうれん草・セロリ・トマト・ズッキーニ

 

調理の際は、48度以下がポイント

例えば、味噌を48度以上の熱湯に加えて熱してしまえば、味噌に含まれている酵素や栄養素、麹菌は減ってしまいます。

あと、安い味噌や納豆は、近年になって開発された「人工酵母使用」で作られています。これは質が悪く、酵素の量も減っているもの。できれば「天然酵母使用」のものを選んだほうがいいです。

じゃあ、酵素をとりまくればいいのか?

 

ローフード(生野菜やグリーンスムージー)から酵素をとることの危険性

「ローフード」というのは、食材を加熱せずに生で食べる食事法です。

生で食べる理由は、酵素を殺さずに摂取できるためです。

十分に酵素をとれたとしても、マイナス要因がある。

消化が重い(固い野菜など特に)
農薬などの解毒がきつい
葉野菜などに含まれる毒の解毒
体を冷やす

そもそも、生野菜は(人間にとって)消化が重たいので注意が必要です。

それに、植物は天敵から身を守るために毒素を含んでることが多いので、その毒素を解毒するための余分なエネルギーが必要になります。

これだけマイナス要素が大きいと、仮に十分な酵素をとれたとしても、結果として総合的なエネルギー量は減ってしまいます

これでは何の意味もないので、むしろ採らないほうがマシです。

解決策

キンキンに冷えた野菜をそのまま食べることは、その分無駄なエネルギーを使うことになるので良ろしくない。かといって加熱すると48℃を超えると酵素は死ぬ。

では、どうすればいいか?

❶ 風呂に入れるといい。

 

❷ 葉野菜(ほうれん草、小松菜)などは自分の身を守るための毒を含んでいることからも加熱が必要。焼くのは危険だが、煮るとか蒸すであればさほど問題はない。

ただその前に、一般に売られてるような消毒された野菜に「良質な酵素」が含まれているのか?という疑問が浮かびますが、そうなるとなるべく、質にはこだわりたいところです。

 

体内酵素には限りがある。

某ブログ

近年の遺伝子研究によると、人のもつ体内酵素には限りがあるという事が分かったそうで、一般的に体内酵素の量は10歳をピークに、その後少しずつ減り、40代をピークに急激に減り始め、90歳ではピーク時の10%以下にまで減ってしまうそうです!!

限られた酵素をムダ使いすると、必然的に不足した状態に!!
ムダ使いしないことが老化を防ぐポイントになるようです。

はい、これは間違いなので気にする必要ありません。

酵素は基本的に体内で生成されますが、必要に応じて、必要な量が体内で生成されるため、限りがあるという事はありえません

 

体内酵素に限りはない。

そもそも酵素は、分類的には「たんぱく質」です。

酵素をサプリメントなどで摂取しても、基本的に体内では「たんぱく質として認識」されます。

なので、「生きた酵素食品」なるものを食べたとしても、胃酸で変性・分解してしまうので小腸にまで届いた時点で、ただのアミノ酸かペプチドになってしまいます。

酵素は摂取してから消化されるまでは、消化酵素として働くので、消化の負担を減らすことはできるので、食が細くて栄養摂取のために食べる量を増やしたい人には多少は役立つかもしれません。

ただ、酵素サプリメントというのは、たんぱく質の「量」が圧倒的に少ないので、だったらプロテイン飲んだ方が良くね?って話になります。

おすすめのプロテインは『ホエイ・アイソレート』です。

本当に重要なのは、酵素の活性化です。

重要なのは、体内で生産される酵素を増やすことであって、たくさん「外部から摂取する」ことではありません。

あくまでも「体内での生産を活性化」させることに主眼を置くべきです。

 

では、どうすれば酵素を活性化できるのか?

 

酵素と補酵素

「補酵素」とは、酵素の仕事を補ってくれる仲間です。

酵素には、酵素単体で働くタイプ補酵素と結合して働くタイプの2つがあります。

酵素

酵素は、タンパク質(アミノ酸)からできています。

補酵素

補酵素は、それ以外の成分でできています。代表的なのはビタミン・ミネラル。その他、微量栄養素も使われています。

つまり、酵素を働かせるには、タンパク質だけでなく、ビタミン・ミネラルもしっかり摂取しないといけないのです。

おすすめのプロテインは『ホエイ・アイソレート』です。

ビタミン・ミネラルの不足はコリに直結

現代食から、これらの栄養素を十分量、摂取することはまず不可能なので、サプリメントを使って防衛していくのが最も現実的といえます。

どこのサプリが良いかは、上のリンクを参考にしてください。

 

ところで、腸内細菌の役割について答えられますか?

腸内細菌の役割について、以外と知らない人が多いので確認しますが、

腸内細菌の主な働きは、人間が消化できない栄養成分を分解すること、そして人が作れないビタミンやミネラルを作ること、さらには免疫細胞を刺激し免疫力を高めたり、脳に働きかけたり等・・・。

こうした働きは、腸内細菌が作り出す酵素にポイントがあります。

腸内酵素

消化酵素や代謝酵素は、人の体内の細胞で作られますが、腸内細菌が作るのが「腸内酵素」です。

腸内酵素は人間が作る酵素よりも数も種類もケタ違いに多く優秀です。

ですが、腸内環境が悪玉菌優勢になると、これらはたちまち機能しなくなります

● 栄養分を分解できない
● ビタミンやミネラルが作れない
● 免疫力が高まらない
● 毒素の排泄ができない.
..etc

さまざまな悪循環に陥ります。
この状態が続くと、大腸ガンや過敏性腸症候群などの病気へと進展していきます。

結局のところ、酵素を活発にするカギも腸内環境が握ってるというわけです。

腸については次の記事で解説したいと思います・・・

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